フェイスブックはSNSの最大手。
実名登録であるため日本ではいまひとつ普及していませんが、世界ではもっとも使われているSNSのひとつです。
そんなフェイスブックへ投資してみたいという人も少なからずいることでしょう。
しかし、株価分析の結果は投資に値すると言えるのでしょうか。
また、配当金や直近の決算はどのようになっているのでしょうか。
そこで今回はフェイスブックの株価分析と配当金、決算について分かりやすく解説していきます。
フェイスブック(FB)の株価分析と配当金・決算を分かりやすく解説
フェイスブック(FB)の株価分析
フェイスブックの事業内容
フェイスブックの手掛ける事業は言わずと知れたSNSです。
実名登録という特徴から普及が難しいと思われたフェイスブックですが、いまや月間の利用者は27億人とも言われています。
また、ユーザー数が増えたとしても収益化は困難とも思われていましたが、それも難なく乗り越えて現在は企業のマーケティング広告事業を手掛けています。
さらにフェイスブックはインスタグラムの買収などで事業を多角化。
直近では仮想通貨リブラを開発しました。
ただ、リブラについては世界中の金融規制当局の締め付けが厳しく前途多難。
当初のフェイスブックの計画は変更を余儀なくされています。
ちなみに、よく知られていることですがフェイスブックの創業者はマーク・ザッカーバーグ氏。
19歳の大学在籍中にフェイスブックを起ち上げ、現在も36歳の若さです。
今後も若さと溢れ出る才覚をいかんなく発揮して鋭い経営手腕を振るうことでしょう。
フェイスブックの売上の状況
フェイスブックの2019年12月期の連結売上高は706億ドル。
日本円にして約7兆4,000万円です。
そこから各種経費を引いた経常利益で見ても248億ドル。
約2兆6,000万円にもなります。
新型コロナウィルスの影響はあったものの、これまでと同じ増収を続けています。
また、この決算については個人情報漏洩にかかわる制裁金50億ドルが影響しています。
したがって、2020年以降のフェイスブックの売上に関してはさらに良い数字が期待できるでしょう。
事実、年度途中までの決算を見てもフェイスブックの売上は極めて好調です。 これについては後ほど詳しく紹介します。
フェイスブックの資産状況
2019年12月期のフェイスブックの総資産は1,333億ドル。
自己資本比率は75.77%です。
自己資本比率は企業の総資産に占める株主資本等の割合。
企業の財務的な健全性を図る指標です。
そしてフェイスブックの自己資本比率75.77%は極めて健全であると判断できる数字です。
基本的に株価分析の際にフェイスブックの財務面を考慮する必要はないでしょう。
ただ、在庫を抱えない広告事業でありながらこの自己資本比率の高さは、少しばかり金余りの印象がします。
決してフェイスブックが守りの姿勢に入っているとは言えませんが、より効率的な事業投資を求めたいところです。
フェイスブックの株価分析
フェイスブックの株価は新型コロナウィルス流行時に一時急落。
しかし、これはあくまで世界同時株安の影響にすぎず、すぐにフェイスブックの株価は反発。
現在は年初来高値の水準を維持しています。
ただ、今が買い時かどうかというと判断が難しいところです。
中長期的に見ても現在のフェイスブックの株価上昇度合いはやや急すぎる印象があるからです。
また、個人情報漏洩やリブラの停滞など、フェイスブックにまつわるニュースは決して良いものばかりではありません。
業績こそ好調ですが、投資の際には少し慎重な判断をしたほうが良いでしょう。
フェイスブック(FB)の配当金
フェイスブックに配当金はありません。
手厚い配当金が特徴である米国株(アメリカ株)のなかでこれは珍しいケースです。
ただ、フェイスブックがわずか十数年で急成長した企業であることを考えるとこれも無理からぬことかもしれません。
米国株(アメリカ株)にかぎらず、成長著しい企業は利益を配当金へ回すのではなくさらなる成長のための投資に使う傾向があるからです。
たとえば、ここ十数年で急成長したアマゾンやアリババ・グループ・ホールディングなどにも配当金はありません。
おそらくフェイスブックに関してもそういったスタンスなのでしょう。
フェイスブック(FB)の配当月
フェイスブックに配当金はありません。
しかし、仮に配当金があったとすると決算月である「3月、6月、9月、12月」が配当金の支払月になっていたことと思われます。
すでに承知の人もいるかもしれませんが、米国株(アメリカ株)の配当金は一般的に四半期ごとに支払われます。
日本のように年1回や2回ではありません。
3ヶ月という比較的短期保有でも配当金が貰えるのは地味に嬉しいポイントです。
フェイスブック(FB)の決算
フェイスブックの2020年9月四半期の売上高は212億ドル。
前年同期比で実に22%の増加です。
これはやはり新型コロナウィルスの影響によるものです。
新型コロナウィルスによる外出自粛はオンラインでの広告視聴機会を増やしました。
それにともない企業の広告案件も増えたことがフェイスブックの売上に直結しているのです。
ただし、これはあくまでも特需です。
そして今後の先行きには少しばかり不安も残ります。
リブラが計画通りに運んでいないことは先に軽く触れたとおり。
さらに、決算発表に際してフェイスブックはアップルによる個人情報取り扱いの規制が大きな逆風になることを明らかにしています。
リブラの成行きとともに、この規制がフェイスブックの業績にどの程度影響してくるのかは注意しておく必要があるでしょう。
フェイスブック(FB)の株価分析を競合他社と比較
フェイスブックの競合他社としてここではツイッターの株価分析と比較してみましょう。
まずはツイッターの株価です。
ツイッターの株価の動きはフェイスブックによく似ています。
やはりSNSという性質上、同じような動きをするのでしょう。
ただ一方でツイッターの株価は45ドル程度と手頃です。
資金力に不安のある人はフェイスブック代わりに投資するのも良いでしょう。
ちなみに、米国株(アメリカ株)は日本株と違い単元がありません。
したがって、仮にツイッターへ投資するにしても最低5,000円ほどあれば投資可能です。
フェイスブック(FB)の株価分析と配当金・決算を分かりやすく解説 まとめ
フェイスブックの株価分析と配当金、決算について解説してきました。
株価については好調な売上を反映して上昇基調。
ただし、少しばかり過熱感が見られます。
また、フェイスブックに配当金はありません。
さらに直近の決算を見ると売上こそ悪くないものの、いくつかの無視できない懸念事項が見られます。
中長期的に有望な銘柄であることはたしかですが、投資のタイミングについては少し慎重に判断したほうが良いでしょう。