インパクトドライバーで有名なマキタ。
DIYが趣味でマキタの電動工具を愛用している人も多いのではないでしょうか。
そんなマキタへ投資してみたいという人も少なくないことでしょう。
しかし、そもそも株価分析の結果は投資に値するものと言えるのでしょうか。
また、配当金や株主優待の有無、昨今の売上の状況などはどのようになっているのでしょうか。
そこで今回はマキタの株価分析と配当金、株主優待について分かりやすく解説していきます。
マキタ(6586)の株価分析と配当金・株主優待を分かりやすく解説
マキタ(6586)の株価分析
マキタの事業内容
マキタは機械メーカー。
電動工具と言えばマキタという人も少なくないでしょう。
しかし、マキタが手掛けるのは電動工具にとどまりません。
園芸用品から清掃道具、アウトドア・防災用品などにも広くマキタの製品が使われています。
また、マキタは世界約50カ国に拠点を持ち、すでにグローバルブランドとして確固たる地位を築いています。
事実、マキタの現在の売上高のうち実に8割近くが海外に依存しています。
特にヨーロッパ地域での売上高は日本国内のほぼ2倍とかなりの割合となっています。
次いで北米も日本国内に負けず劣らずの売上高を誇ります。
株価分析の際には日本、ヨーロッパ、北米の市場を中心にして見ていくと良いでしょう。
なお、マキタは販売だけではなく製造に関しても海外比率が高くなっています。
というか、約9割が海外生産です。
ただ、生産拠点を海外に移転しただけでは為替リスクは避けきれません。
やはり過度な円高が続けばマキタの業績にも逆風となります。
マキタの株価分析をする際は為替レートの変動にも一定の注意を払っておきましょう。
マキタの売上の状況
マキタの2020年3月期における連結売上高は4,926億円。
そこから各種経費などを引いた経常利益は660億円です。
新型コロナウィルスの影響は数多くの企業の業績に影を落としました。
マキタもその例に漏れず世界的な工具需要の減少という憂き目に会いました。
しかし、一方で国内の売上は巣ごもり消費によるDIYの流行などが追い風となり好調。
結果として全体の売上は過去最高を更新しました。
ただ、今後の見通しについては不透明。
ヨーロッパにおける新型コロナウィルス第二波の兆しも不穏です。
また、為替レートの変動も無視できません。
マキタ自身は直近の決算資料で2021年3月期の連結売上高を前期比0.5%減の4,900億円と予測していおり、その際の売上予測の想定は1ドル=105円と慎重な姿勢。
とはいえ、為替に関してはどうしても読めない部分があります。
過度な円高が続くようであれば業績の下方修正もありえると考えておきましょう。
マキタの資産状況
2020年6月期におけるマキタの総資産は6,863億円。
そのうち資本金と株主資本等が占める割合である自己資本比率は83.8%です。
自己資本比率は企業の財務的な健全性をはかる一般的な指標。
業種にもよりますが40%が安全ラインと言われています。
そしてマキタの自己資本比率は8割超え。
十分に健全であると判断できる数字です。
基本的に株価分析の際にマキタの財務的な部分を考慮する必要はないでしょう。
マキタの株価分析
マキタの株価は新型コロナウィルス流合時に一時急落。
ここまでは他の業種と同じです。
しかしその後に急反発。現在は年初来高値を更新しています。
ただ、それをもって今が良い買い場かどうかというと難しいところです。
ここ10年で見ても現在のマキタの株価はかなりの高値水準です。
よりいっそうの株高を期待できないわけでもありませんが、確固たる材料もやや不足している印象。
先に触れたとおり新型コロナウィルス第二波の動向も気になるところです。
投資するにしても今しばらく様子を見ておいたほうが良いかもしれません。
マキタ(6586)の配当金
マキタの予想配当金は41円。
投資額に対するリターンである配当金利回りは0.85%です。
この数字は配当金の利回りとしては今ひとつです。
ただ、今期の配当金は新型コロナウィルスの影響をかんがみて減額と予測されているにすぎません。
これまでのマキタの配当金は50円~60円。
また、配当方針としては珍しく最低10円という下限を設けています。
中長期的に考えれば安定した配当金が保証されていると考えても良いでしょう。
マキタ(6586)の株主優待
マキタの株主優待は3年以上の保有が条件です。
その条件をクリアした場合に100株以上で1,000円相当、500株以上で5,000円相当のクオカードが貰えます。
また、1,000株以上の場合には10,000円相当のクオカードのほか自社製品という選択肢が増えます。
ちなみに、直近の自社製品株主優待は充電式の空気入れまたはクリーナーでした。
品質についてはマキタ製ゆえにお墨付き。
取得時点の株価にもよりますが、総じて手厚い株主優待と言って良いでしょう。
マキタ(6586)の株価分析を競合他社と比較
マキタの競合他社としてここではやまびこと丸山製作所、そしてマックスの株価分析と比較してみましょう。
まずはやまびこの株価です。
やまびこは屋外作業機器メーカーの国内首位。
どちらかと言えば農業や林業向けの機械が強みです。
株価については決して悪い値動きではありません。
しかし、マキタほどではないと言わざるを得ません。
これはやはり屋外作業向けが主力という違いによるものでしょう。
次に丸山製作所の株価を見てみましょう。
丸山製作所も農業用機械が主力のメーカー。
昨今は感染症対策として噴霧器の需要が高まっています。
しかし株価は不調。
いまひとつ強さが見られません。
マキタの代わりの投資先とはならないでしょう。
最後にマックスの株価です。
マックスは建築作業用釘打ち機の国内首位メーカーです。
マキタのインパクトドライバーに近いものと言えるでしょう。
しかし、マックスはオフィス機器も展開しているという違いがあります。
また、建築・建設工具もマキタとは違い個人というよりはプロ向けが主力です。
そのため、新型コロナウィルスによるDIY流行の恩恵もなく減収減益。
やはりマキタの代わりとして投資するのは難しいでしょう。
総じて同じ工具メーカーといってもやはりマキタは別格という印象です。
他社とは一線を画した銘柄という理解をしておいたほうが良いでしょう。
マキタ(6586)の株価分析と配当金・株主優待を分かりやすく解説 まとめ
マキタの株価分析と配当金、株主優待について解説してきました。
新型コロナウィルスの影響により株価は一時落ち込むも好調な売上を反映して急反発。 ただ現状あまりにも高値水準であるため投資に良いタイミングかどうかは難しいところです。
ただ、マキタは安定した配当金と比較的手厚い株主優待が貰えます。
株主優待については3年以上の長期保有という条件もあることから、中長期保有前提であれば十分に投資を検討する価値はあるでしょう。