老後の資金や子供の教育費など将来の資産形成のためにNISAを始めてみたいと考えている人も多いでしょう。
「NISAには節税効果があるので、ぜひやった方がいい。」というクチコミもよく耳にするようになりましたが、実際にどのような節税効果があるのかイマイチわからないという人もいるでしょう。
またNISA制度が複雑すぎて、NISA自体にどのようなメリットがあるのか実はよくわからないという人もいますよね。
そこで今回はNISAとはなんなのかをしっかり解説した上で、NISAにはどのような節税効果あるのか詳しく解説していきます。
NISAの節税を分かりやすく解説
NISAで節税ができるのはNISAの資産運用で得た収益のみ
「NISAを始めれば節税できる」という言葉を耳にしたことがある人も多いと思いますが、NISAを始めただけで節税効果が得られるというわけではありません。
正確にいうと「NISAを始めれば節税できる」わけではなく「NISAを始めると節税しながら資産を増やせる」というのが正解です。
昨年から今年にかけて、iDeCoとか積み立てNISAとか株とかFXとか本格的に始めて 節税して運用してお金増やそうとかなり欲張ってる
— (・∀・) (@Ii8A8iI) February 18, 2021
NISA制度を知ってNISAの節税効果を知ることが重要
そもそもNISAとは正式名称「少額投資非課税制度」という、国の定めた資産運用制度の1つです。
NISAは投資で利用できる制度になりますので、株式や投資信託などに利益を見込んでお金を掛ける「投資」を行います。
そして一定期間購入した株式や投資信託を保有し、価格が上昇したところで売却することにより利用者は収益を得ることができるというしくみです。
ここまでの流れは、一般の投資口座での資産運用もNISAでの資産運用も全く同じになります。
しかし一般の投資口座での資産運用とNISAでの資産運用とでは、収益を出してから資産を受け取るまでの流れが変わってくるのです。
通常、NISAではない株式投資や投資信託で収益を得た場合には、収益に対して20.315%の税金がかかります。
しかしNISAで得た収益に関しては、税金がかかりません。
そのため、通常の株式投資や投資信託で得た収益とNISAで得た収益では、同じ条件で収益を得たとしても以下のように実際に受け取れる額に違いが生じます。
- 株式投資や投資信託で30万円の利益を得た場合(税率およそ20%が差し引かれる)...24万円の受け取り
- NISAで30万円の利益を得た場合(非課税)...30万円の受け取り
このようにNISAで運用した収益に関しては、非課税となり税金の徴収がありませんので収益の全てを受け取ることができるというのが最大のメリットです。
「NISAに節税効果がある」といわれているのはあくまでも収益を出してからその収益を受け取るまでのタイミングであり、投資資産が増えていないまたは投資資産に損失が出ている場合には節税効果はありません。
NISAの節税効果よりも年単位で高い節税効果が得られるのがiDeCo
このようにNISAでは投資を行った株価や投資信託の価格が上昇し売却した売却益が非課税となるので、収益を出すことにより節税効果が得られる制度だといえます。
NISAの節税効果に興味をもっていた人の中には、「投資した掛け金+売却益」という節税効果を期待していた人もいるのではないでしょうか。
NISAで非課税の対象となるのはあくまでもNISA口座での資産運用で得た収益に対してですので、掛け金が控除されたり非課税対象になったりするわけではありません。
年収や現在の仕事の状況などによっては、NISAのように投資後の収益に対してしか節税効果がないというというのであれば、あまりメリットを感じないという人もいるでしょう。
そこでおすすめなのがNISAと同じ資産運用制度であるiDeCoです。
iDeCoとは個人型確定拠出年金のことであり、自分で作っていく年金制度のことを指しています。
iDeCoに加入して投資信託などの金融商品を自ら運用し毎月一定金額を積立ていくことで、満期となる60歳以降に年金や一時金として資金を受け取る制度のことです。
つみたてNISAに近いような感覚で毎月積立を行っていくことになりますが、NISAが「収益のみ非課税」となるのに対しiDeCoは「掛け金の所得控除+収益の非課税」という2つのメリットを受けることができます。
会社員でもできる節税対策5選
①iDeCo →所得控除、売却益非課税 ②NISA →売却益非課税 ③ふるさと納税 →一部還付 ④医療費控除 →レーシックも可 ⑤住宅ローン控除 →10年間減税 私は会社員ではないので、他にもたくさん節税しています。アディオス — まる (@marutaro_consul) December 29, 2020
たとえば1年で40万円の資産を運用し、1万円の収益が出た場合、年収400万円の人は単純計算で以下のような税金がかかってくるでしょう。
- NISA口座で運用した場合...収入は年収の400万円+1万円で1万円のみが非課税となるので400万円に課税される
- iDeCoで運用した場合...年収400万円-年間の掛け金40万円(控除)=360万円で別途収益1万円が非課税となるので360万円に課税される
このように1年単位の節税効果でみるとiDeCoの方が掛け金を所得控除できることもあり、NISAよりも節税効果が高いといえます。
ただしiDeCoの投資期間や投資可能額などはNISAと全く同じ条件ではありません。
特にiDeCoにはNISAにはない「加入者が60歳まで引き出しができない」というデメリットがあります。
iDeCoがお得とか節税とかそんなのは100も承知ですが、子ども3人いるわが家としては遠くの未来の老後資金より数年後に迫る学費なんですよぉぉぉ!!60歳まで引き出せないところにつみたててたまるかよぉぉぉぉぉ🔥🔥🔥
— ゆ っ こるん (@yukko_s17) February 10, 2021
加入者が60歳になるまで資金がロックしてしまうので、60歳になる前に子供の進学費用などの大きなライブイベントがあるという人にとっては不利な条件になる場合もあるようです。
iDeCoはNISAよりも節税効果は高いのですが、このようなNISAにはないデメリットもありますのでしっかり特徴を確認してから加入を検討していくのがよいでしょう。
NISAの節税を分かりやすく解説まとめ
今回はNISAとはなんなのかをしっかり解説した上で、NISAにはどのような節税効果あるのか詳しく解説してきました。
NISA口座で資産運用を行い収益を出すと、その収益分が非課税となりますので節税しながらお金を貯めることができます。
節税効果のある投資制度は他にもiDeCoなどがありますので、と比較しながら検討してみてくださいね。