セブン&アイ・ホールディングスはセブンイレブンを運営する持株会社。
そのほかにも実に多彩な小売業を展開しています。
そんなセブン&アイ・ホールディングスへ投資してみたいという人も多いのではないでしょうか。
しかし、セブン&アイ・ホールディングスの株価分析はどのようになっているのでしょうか。
売上高は順調に推移しているのでしょうか。
また、配当金や株主優待はあるのでしょうか。
そこで今回はセブン&アイ・ホールディングスの株価と売上、配当金と株主優待について分かりやすく解説していきます。
セブン&アイ・ホールディングス(3382)の株価分析と配当金・株主優待を分かりやすく解説
セブン&アイ・ホールディングス(3382)の株価分析
セブン&アイ・ホールディングスの事業内容
セブン&アイ・ホールディングスはセブンイレブンを運営する企業。
これは誰しも知るところかと思います。
ただ実はセブン&アイ・ホールディングスはコンビニだけではなくスーパーや百貨店、金融サービスやITなど、その他の事業も広く手掛けています。
一例を挙げるとイトーヨカドー、そごう、西武などはセブン&アイ・ホールディングスが手掛けています。
意外なところでは雑貨で有名なロフトや赤ちゃん本舗、タワーレコードなどもセブン&アイ・ホールディングスの手掛ける事業のひとつです。
このようにセブン&アイ・ホールディングスの事業は実に多岐にわたります。
小売がメインであることに変わりはありませんが、株価分析をするうえではコンビニだけではなく事業内容ごとの売上の分析も重要になってきます。
セブン&アイ・ホールディングスの資産状況
2020年5月期におけるセブン&アイ・ホールディングスの総資産は6兆3155億円。
そのうち資本金と株主資本などが占める割合である自己資本比率は40.6%です。
自己資本比率は企業の財務健全性をあらわす一般的な指標。
セブン&アイ・ホールディングスの自己資本比率40.6%は一般的な企業よりも高めです。
財務的な問題で株価が下がるような心配はないと言って良いでしょう。
セブン&アイ・ホールディングスの株価分析
セブン&アイ・ホールディングスの株価は下落基調。
新型コロナウィルス拡大時の急落後、一時は回復したもののふたたび下落へと転じています。
ここを底と見て買うという手もありますが、判断は慎重にならざるを得ません。
この株価の下落トレンドは中長期で見ても同様です。
ただ、セブン&アイ・ホールディングスは現在、セブンイレブン店舗の大規模な改装を実施しています。
これにより利益率の改善が見込まれるとして強気な株価分析をする見方もあります。
一定のリスクは残りますが、反転を期待して投資してみる価値は十分にあるでしょう。
セブン&アイ・ホールディングスの売上の状況
セブン&アイ・ホールディングスの売上の推移
セブン&アイ・ホールディングスの2020年2月期の売上高は6兆6444億円。
経費などをのぞいた経常利益は4,179億円です。
また、2021年の売上予測は前期比14.3%減の5兆6920億円です。
これは言うまでもなく新型コロナウィルスの影響が大きな要因です。
セブン&アイ・ホールディングスの事業内容の中心は小売業。
そのため外出自粛の影響が売上にダイレクトに響いたかたちです。
セブン&アイ・ホールディングスの売上の構成比
実はセブン&アイ・ホールディングスの手掛ける店舗の7割以上は海外にあります。
総売上高に占める国内コンビニエンスストア事業の売上高を見てもおよそ15%程度にすぎません。
そのため株価分析をするうえでは国内だけではなく世界的な売上状況を見ておくことが重要になります。
また、為替レートも売上高に大きな影響を及ぼすため注視する必要があるでしょう。
たとえば、セブン&アイ・ホールディングスは2021年の売上予測に際して為替レートを1ドル=108円と想定しています。
したがって、これ以上の円高が続けば株価にもネガティブな影響が出ると予想されます。
セブン&アイ・ホールディングス(3382)の配当金
セブン&アイ・ホールディングスの予想配当金は98.5円。
投資額に対するリターンの割合である配当金利回りは2.97%です。
この利回りは十分に良い数字と言えます。
仮に100万円投資すれば3万円近くの配当金がもらえると考えるとイメージしやすいでしょう。
なお、セブン&アイ・ホールディングスは株主還元方針として配当性向40%を掲げています。
配当性向とは利益のうち何割を配当金へ回すかを表す指標。
利益の4割を配当金として還元するのですから十分な還元があると言って良いでしょう。
セブン&アイ・ホールディングス(3382)の株主優待
セブン&アイ・ホールディングスに株主優待はありません。
小売中心の事業内容であることを考えるとこれは少し残念です。
セブン&アイ・ホールディングスグループの店舗で使える商品券などが貰えたら良いのにと思わずにはいられません。
ただ、株主優待は株主以外の消費者との公平性の観点から廃止する企業も少なくありません。
そういった背景を考えると、今後もセブン&アイ・ホールディングスに株主優待は期待できないと思われます。
セブン&アイ・ホールディングス(3382)の株価分析を競合他社と比較
セブン&アイ・ホールディングスの競合他社として、ここではローソンとファミリーマートの株価分析を比較してみましょう。 まずはローソンの株価です。
ローソンの株価はセブン&アイ・ホールディングスと同じく軟調。
新型コロナウィルスが拡大し始めたころの株価とほぼ同水準まで下落しています。
ローソンはセブン&アイ・ホールディングスとは違いコンビニ事業のみを手掛けています。
しかし、結局は同じ小売業ということで事業内容の違いが株価へ影響してはいないことが分かります。 次にファミリーマートの株価です。
ファミリーマートの株価はセブン&アイ・ホールディングスとは少し様相が異なります。
新型コロナウィルスの発生時に急落したものの、現在株価はいくらか回復しています。
これは総合商社である伊藤忠商事がファミリーマートへTOBを仕掛けたことが原因です。
ただ、この伊藤忠商事によるファミリーマートの買収が吉と出るか凶と出るかはいまだ不透明です。
完全なセブン&アイ・ホールディングスの代わりの投資先として考えるのは少し危険かもしれません。
セブン&アイ・ホールディングス(3382)の株価分析と配当金・株主優待を分かりやすく解説 まとめ
セブン&アイ・ホールディングスの株価と売上、配当金と株主優待について解説してきました。
株価は残念ながら下落基調。新型コロナウィルスによる影響も脱しきれていません。
積極的に買いに出られるかというと微妙なところです。
ただ一方で、セブン&アイ・ホールディングスは株主優待こそないものの配当金は比較的手厚い内容となっています。
中長期的に株価の回復を待ちつつ、そのあいだは配当金をコツコツともらっていくという考えであれば十分に投資に値すると言えるのではないでしょうか。