老後の資金など将来のことを考えて、今年からNISAを始めてみたいという人もおおいのではないでしょうか。
しかしこれからNISAを始めようとしている人の中には「現行のNISA制度は近々終了し、2024年から新NISAが始まる」という噂を耳にしたという人もいるでしょう。
これからNISAを始める人や、すでにNISAで資産運用を始めているという人でも、必ず条件などでの変更点が出てくる新NISA。
今回は、2024年からスタートする新NISAとはなんなのかや、今までのNISAとの違いなどについて分かりやすく解説していきます。
新NISA・2024年を分かりやすく解説
新NISA・2024年を理解するために まずは2021年現在のNISAを理解しよう
2024年からスタートする新NISAを理解するために、まずは2021年現在のNISAについてしっかり理解しておく必要があります。
2021年現在利用可能なNISAは以下の3タイプであり、それぞれルールや条件などが異なるのも大きな特徴です。
- NISA(一般NISA)...20歳以上の日本国居住者が利用可能/投資のタイミングは不定期・積立どちらも可/年間の非課税投資枠最高120万円/非課税期間は最長5年/投資可能商品は国内外の上場株式・株式投資信託、ETF、Jリートなど/2023年で終了
- つみたてNISA...20歳以上の日本国居住者が利用可能/投資のタイミングは積立のみ/年間の非課税投資枠最高40万円/非課税期間は最長20年/投資可能商品は国の条件を満たした株式投資信託・ETFのみ/2042年で終了
- ジュニアNISA...0歳~19歳以上の日本国居住者が利用可能/投資のタイミングは不定期・積立どちらも可/年間の非課税投資枠最高80万円/非課税期間は最長5年/投資可能商品は国内外の上場株式・株式投資信託、ETF、Jリートなど/2023年で終了
この3つのNISAの中で20歳以上の成人が利用できるのは「NISA(一般NISA)」と「つみたてNISA」ということになります。
しかし「NISA(一般NISA)」はおよそ2年後である2023年末に終了し、変わって2024年から新NISAが導入されることになるのです。
つまり2024年からの新NISAは、現在のNISA(一般NISA)が切り替わった制度ということになるでしょう。
新NISA・2024年と現在のNISA(一般NISA)の違いと変更点
2024年から始まる新NISAについては、新たに証券会社の公式サイトなどで解説が始まっています。
しかし実際には2023年末で終了するNISA(一般NISA)と2024年から始まる新NISAの違いが複雑すぎてわからないという人も多いでしょう。
まずは2023年末で終了するNISA(一般NISA)と2024年から始まる新NISAの特徴の違いについて、詳しく解説していきます。
NISA(一般NISA)と新NISAの大きな違い 投資可能商品の違い
2023年末で終了するNISA(一般NISA)に関しては、以下のような投資可能商品を年間最大120万円までなら選択することができました。
- 国内外の上場株式
- 株式投資信託
- ETF
- Jリート
など、 しかし2024年からスタートする新NISAでは、投資可能商品が条件によって以下のように2段階に分かれることになります。
①年間20万円まではつみたてNISAと同様の国の条件を満たした株式投資信託・ETFのみ投資可能
②年間20万円を超える場合は最大102万円までNISA(一般)と同様の国内外の上場株式・株式投資信託、ETF、Jリートなどに投資可能
新NISAを始める場合、まずは年間の投資額20万円までは投資先の条件が「つみたてNISA」と同様になり「NISA(一般NISA)」で指定されている投資先に投資ができなくなるのです。
ただし年間の投資額20万円を超えれば、NISA(一般NISA)で指定されている投資先に投資できるようになりますので、新NISAとNISA(一般NISA)の投資先の違いはなくなります。
そして①+②の合計で年間最大122万円までの投資が可能です。
NISA(一般NISA)と新NISAの大きな違い 投資のタイミング
先ほども述べたように比較的投資の自由度の高いNISA(一般NISA)に比べて、段階的に投資可能商品の条件が変化する新NISA。
そんなNISA(一般NISA)と新NISAとでは、投資のタイミングに関しても以下のように条件が異なります。
- NISA(一般NISA)...不定期・積立どちらも可
- 新NISA...年間20万円までは積立のみ・20万円以上になると不定期と積立のどちらでも可
このように2024年からスタートする新NISAでは、投資のタイミングの条件も二段階に分かれるようになるのです。
このようなことから新NISAは年間20万円までの投資であればつみたてNISAと、投資商品や投資のタイミングなどの条件が重複していくことになるでしょう。
新NISA・2024年は現在のNISA(一般NISA)口座を持っている人は自動で移行される
2024年より前にNISA(一般NISA)を始めてみようと考えていた人にとっては、数年で新NISAに切り替わってしまうことになります。
そのため現在のNISA(一般NISA)で口座を作るよりも、2024年の新NISAになるのを待って口座を解説した方が手続きが簡単なのでは?と考える人もいるようです。
しかし2024年よりも前にNISA(一般NISA)口座を開設して資産運用をスタートしていた人であれば、2024年に自動的に新NISA口座に切り替わりますので、特に手続きなどは不要になっています。
新NISA・2024年は改悪?改良?
NISA(一般NISA)から新NISAになることによって、2024年からは一定の条件を満たす前はつみたてNISAとほぼ同じ条件で資産運用をしなければなりません。
このようなことから、新NISAになると投資方法の自由度が減り改悪と考える人もいるようです。
2021年はつみたてNISAではなく、一般NISAで積立します🙋♀️ 新NISA制度により、5年後にロールオーバーができるようになりました✨ つみたてNISAよりは非課税期間が短くなるけど、120万円NISA枠で投資できます。 ちなみに、2017年、2018年一般NISA分は、2回ロールオーバーする予定です☺️
— 森田ハロル (@harol_morita) January 11, 2021
しかしNISA(一般NISA)から2024年に新NISAに切り替わることで改良される部分もあり、特に新NISAからつみたてNISAにロールオーバーできるようになることで恩恵を受ける人もおおいようです。
新NISA・2024年を分かりやすく解説まとめ
今回は、2024年からスタートする新NISAとはなんなのかや、今までのNISAとの違いなどについて分かりやすく解説してきました。
NISA(一般NISA)と新NISAの違いが複雑に感じる人も多いようですが、1つ1つの内容をみていくとどんなメリットやデメリットがあるのかがわかるようになるでしょう。
2024年の新NISAも考慮しながら、NISA口座を開設してくださいね。