東京海上ホールディングスは海上保険をはじめとした保健事業を展開するグループ企業。
いまでは生命保険や自動車保険など種々多様な保健事業を手掛けています。
そんな東京海上ホールディングスへ投資してみたいという人も少なくないでしょう。
しかし、東京海上ホールディングスの株価分析は投資するに値する結果と言えるのでしょうか。
また、配当金や株主優待についてはどうなっているのでしょうか。
そこで今回は東京海上ホールディングスの株価分析と配当金・株主優待について分かりやすく解説していきます。
東京海上ホールディングス(8766)の株価分析と配当金・株主優待を分かりやすく解説
東京海上ホールディングス(8766)の株価分析
東京海上ホールディングスの事業内容
東京海上ホールディングスは損害保険の国内最大手。
東京海上日動火災保険を始めとした損害保険事業のほか、東京海上日動あんしん生命保険のような生命保険、
そして東京海上アセットマネジメントなどの金融事業も展開しています。
ただし、主力事業はやはり損害保険。 生命保険、金融事業の利益を合算しても損害保険事業の1/4以下です。
東京海上ホールディングスの株価分析では損害保険事業を主に見ていけば良いでしょう。
なお、東京海上ホールディングスは「東京」という社名ですが、現在は全世界に47の拠点を持つグローバル企業です。
事実、その利益の4割強はすでに海外事業が源泉です。
東京海上ホールディングスの経営を分析するときは国内だけではなく世界に目を向けるようにしましょう。
東京海上ホールディングスの売上の状況
東京海上ホールディングスの2020年3月決算の売上高は5兆4654億円。
経費などを引いた経常利益は3,639億円です。
2021年の予想経常利益は2,650億円。
前期比で27%の減少です。
これは新型コロナウィルスの拡大の影響によるものです。
とくに人との接触を避けるために対面販売の自粛をしたことが多く影響しています。
ただし、新型コロナウィルスの影響をのぞけば、災害の発生減少などにより本業は増益。 総じて、売上の状況は悪くないと評価できます。
東京海上ホールディングスの資産状況
東京海上ホールディングスの2020年6月期の総資産は24兆9850億円。
そのうち、資本金と株主資本等が占める割合である自己資本比率は13.4%です。
自己資本比率は財務的に健全かどうかをはかる指標。
ただ、東京海上ホールディングスのような金融、保健事業は一般的に自己資本比率が低くなるものです。
預金や保険料を預かり、それを投資に回して利益を得るという事業構造だからです。
そういった意味では保険会社は銀行のようなものと考えて差し支えありません。
また、東京海上ホールディングスはあくまで持株会社です。
実際の事業はその傘下にある個別の企業が経営しています。
したがって、東京海上ホールディングスの自己資本比率がやや低めであることをそれほど不安視する必要はないでしょう。
東京海上ホールディングスの株価分析
東京海上ホールディングスの株価は新型コロナウィルス拡大により急落。
その後に回復しつつありますが、まだ以前の価格にはほど遠い状況です。
ただし、新型コロナウィルスの影響をのぞいて考えると先に触れたとおり東京海上ホールディングスの業績は堅調。
現状、売られすぎと考えられます。
中期的に見れば良い買いのタイミングととらえても良さそうです。
ただ、5年とやや時間軸を広げてみると、底は3,500円程度。
大規模な自然災害などが発生するともう一段の下げとなる可能性もあります。
どうしても東京海上ホールディングスのような保険事業は天災などの予測不可能な事象に株価が大きく影響されてしまいます。
もちろん、こういった天災の発生確率などは保険料の価格設定に織り込まれています。
しかしそれでも、昨今の自然災害は予測をはるかに超えることも珍しくありません。
実際、新型コロナウィルスのような感染症拡大もそのような予測不能な事態のひとつです。
保険という事業内容である以上、こればかりはどうしようもないと心得ておきましょう。
東京海上ホールディングス(8766)の配当金
東京海上ホールディングスの予想配当金は200~220円。
投資額に対するリターンの割合である配当金利回りは4.06%です。
これはかなり良い数字です。 東京海上ホールディングスの現在の株価は5,000円前後。
売買単位は100株です。
したがって、5,000円×100=50万円の投資額に対して100株×200円=20,000円の配当金が期待できます。
こうして具体的に見てみると、かなり割の良い投資であることが分かるのではないでしょうか。
なお、東京海上ホールディングスの配当金は固定ではなく業績に応じて増配されます。
実際、2011年に50円だった配当金も、増配を続けて現在の200円までに達しています。
業績次第でさらなる増配を期待しても良いでしょう。
東京海上ホールディングス(8766)の株主優待
東京海上ホールディングスに株主優待はありません。
保険という商材を考えれば東京海上ホールディングスが株主優待を実施していないことも仕方のないことでしょう。
株主優待として保険料の割引特典などがあってもよいのでは、とお考えの人もいるかもしれません。
しかし、そのような特典はその他の保険契約者との公平性の観点から見ても大きな問題があることは明らかです。
株主優待については期待しないでおきましょう。
東京海上ホールディングス(8766)の株価分析を競合他社と比較
東京海上ホールディングスの競合他社としてSOMPOの株価分析を比較してみましょう。
SOMPOは損保ジャパンやひまわり生命を傘下に持つ持株会社。
この点は東京海上ホールディングスと同様です。
株価についてもやはり新型コロナウィルスの影響で急落。
その後の戻しも東京海上ホールディングスとほぼ同じです。
足元の業績も悪くなく、投資判断としては買いと言えるでしょう。
株価は4,000円前後、配当金も160円と東京海上ホールディングスとそれほど大きな違いはありません。
どちらへ投資してもあまり大きな差はないでしょう。
東京海上ホールディングス(8766)の株価分析と配当金・株主優待を分かりやすく解説 まとめ
東京海上ホールディングスの株価分析と配当金、株主優待について解説してきました。
株価については新型コロナウィルスの影響で急落したものの順調に回復しつつあります。
目立った悪材料もないため、現状は比較的割安に買えるタイミングととらえて良さそうです。
株主優待はないものの東京海上ホールディングスは配当金利回りが非常に優秀です。
中長期で考えると株価値上がり、配当金収入のいずれも期待できます。
株価も5,000円前後と手頃のため、誰にとっても投資しやすい銘柄と言って良いでしょう。